男脳と女脳の違い
男女差でよくいわれるのが「男脳と女脳の違い」です。なぜすれ違いや言い争いになってしまうのか、考えてみましょう。
1.なぜ違いがあるの?
男女で脳の働きに違いがあるのは、はるかな昔、狩猟生活をしていた頃に原因があります。今のようにスーパーでお米やお肉を買えば事足りる生活ではなく、肉は野生動物を狩るしか手に入らなかったのです。お米はまだ人間が栽培できるようなものではありませんでした。
この時代、男たちは集団ででかけ、食用となる大型の動物を狩猟しなければなりませんでした。
そこでは常に死の危険が存在するため、男たちの会話は目的や問題を解決するための直接的なものが多くなってしまったのはやむを得ません。
「○○という動物がそっちへ逃げた。」 →「じゃああっちから回り込んで仕留めよう」
「この時期××という動物は水を飲みにあの場所へ来ている」 →「じゃあ今日はそこへいって狙ってみよう」
「動物を負っている時に怪我をした」 →「すぐに止血をしよう。止血の野草はこれだ」
要するに、男性の会話は問題解決に向けた積み重ねが主体なのです。
これに対して、女性たちは男たちが狩猟にでかけている間、子どもたちと一緒に集団生活を行っています。
この女性中心の集団生活では、主に社会的な共同生活が主体であり、仲間はずれを出さない、仲間はずれされないということが重要だったのです。
問題解決の場面も必要でしたが、それよりも永続性、共同性が重視され、そのための会話が主体となるのは当然のことです。
こうした生活は数万年も続いたとされ、その間に男女間で生き抜くための特化と選抜が行われた結果、現在までその違いが残るほど男女間で脳の仕組みが異なることとなったのです。
現代の日本ではこのような生活は必要とされず、また女性も男性同様にOLとして働く機会は増えていますが、それでもやはりこの男女間での脳の働きの違いは厳然として残っています。
2.どうすればわかりあえるのか?
そもそも「共感」を重要視する女性にとっては、問題解決よりも大事なのは「共感」です。問題は起こっているのですが、まずそれを共感して同じ気持になってくれる人を一番信頼します。
問題の解決はその後で、あくまで二の次なのです。
ですから、女性から心配事や悩み事を相談された男性にとって必要なのは、何はともあれ「共感」してあげることです。
例を上げてみましょう。
「○○が××なの…」
→1.「そうなの!?じゃあこうしないとダメだね!」…不正解
→2.「そうなの!?それは大変だったね」…正解
この場合男性的には、1の回答が相手にとっても親切ではないかと思うのですが、実は女性にとっては自分に対してダメ出しされていると感じてしまいます。
まずは共感です。
実際、女性自身にも解決手段はだいたいわかってはいるのです。しかしそれよりもまず、同じ立場に立って心配や不安を共感するひとを必要としており、だからこそあなたに話しかけているのです。
女性は相手に素早く確実なQ&Aを求めているのではなく、共感する相手を探しているだけなのです。
だから不安や悩みを共感すれば、「女性にとっての悩み」はほぼ解決してしまっている場合が多く、どうかすると、本来の悩みの元はそのまま放置状態になっているようなこともままあったりします。
でもそれは悪いことなのではなく、悩みや不安が取り除かれた後にゆっくり一緒に悩んで解決するように心がけると、男女間の会話もすれ違うことがなくなるでしょう。
そもそも、「会話をうまく成立させたい」と思っているのは男性だけで、女性の方は「この人は私のことをわかってくれない」としか感じていません。
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