年金情報流出で初被害 300万円詐取か
日本年金機構から大量の個人情報が流出した問題が公表された直後から、神奈川県の高齢の女性に架空の団体を名乗る男などから「個人情報が流出した」という、うその電話が繰り返しかけられ、キャッシュカードをだまし取られて300万円を勝手に引き出されたことが、警察への取材で分かりました。警察庁によりますと、情報流出問題が公表されてから被害が確認されたのは今回が初めてで、詐欺事件として捜査しています。連日報道されている年金機構から個人情報が流出した事件で、初となる被害報告。
個人情報とひとくくりで呼ぶためわかりづらいが、今回の問題では「年金受給者」という属性が付いているためにより詐欺行為に悪用しやすいのが問題点だ。
以前問題になったベネッセの場合でも、単なる「個人情報」ではなく、(中学・高校などの)受験を控えた受験生と、その親の情報が流れるため、これまた悪用することを考える人にとってはおいしい個人情報となる。
その他の例では、例えば百貨店の外商部の顧客リストなどが漏れれば、これまた詐欺に使用されやすくなる。
マスコミは「何件漏れたか」ではなく、こういった視点で「どのような属性をもつ個人情報が流出したのか?」、「どのような詐欺事件が発生しそうか?」をメインに、頭を働かせて報道して欲しいところだ。
そもそも氏名・住所・生年月日の組み合わせでは1件数十円というのが10年ほど前の相場だと聞いたことがある。(漏れた場合の保障額ではなく、売買される場合の1件あたりの取引額)
しかも昔は住民票は事実上取り放題で、しかも電話帳などのありとあらゆる個人情報が流布されていた。
もはやそういったレベルの個人情報など何件漏れようがはっきり言ってしまえばどうでもいいのだが、「どういう属性群の情報が漏れたか?」によりその価値は大きく変化することをいい加減理解して欲しい。
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